 |
プロテーゼについての理解が混乱しているようなので、整理して説明します。まず鼻に使用するプロテーゼはシリコンで出来ています。これはプラスチックと同様、半永久的に組成が変わらない物質です。問題はシリコンを挿入された生体の反応なのです。鼻に挿入されたシリコンに対して生体は皮膜を形成します。これは生体が、プロテーゼを異物と認識することによって生ずる物で、袋のようにシリコンを包みこみます。(このような反応は3週間ほどで完成します。)もし、入れたプロテーゼが必要以上に大きな物であれば、シリコンは上部の皮膚を圧迫し時には皮膚に穴をあけてしまいます。圧迫の状態により、直後から皮膚を圧迫する場合と3年くらいで薄くなるときがあります。また、鼻毛を抜いたりして細菌が感染した場合、皮膜にほとんど血管がないため、菌はすぐにシリコンを包む皮膜全体に広がります。抗生剤が効かない状態になりますので、シリコンを取り除く必要があります。こういった事がなく年月が過ぎると、皮膜はしっかりとしたものになり、石灰化を生じます。シリコンの表面に生体内のカルシウムが沈着して骨のようになります。これは、触るとざらざらし、鼻全体が硬い感じとなりますが、突出したり、感染がなければ問題ありません。従って、この状態でも別にかまわない言うことであれば一生(感染等がおこるまで)入れたままでも良いと思います。あくまでもプロテーゼの耐久性に問題があるわけではない事を理解して下さい。耳の軟骨は、自分の体の一部なので周囲の組織と同様に年をとって行きます。一生形が変わると言うことではなく、年相応に変化していくため自然に見えるのだと思います。将来シリコンに変わって組織親和性の物質が出来れば、自然な状態で一生経過する事も可能だと思いますが、現状は以上の通りです。
(回答者:アルファクリニック/渡辺英明)
|