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現在では、豊胸手術には、生理食塩水バッグを用いる方法が主流ですが、その挿入部
位により、大胸筋の下に入れる方法と、乳腺組織に入れる方法があります。
一般には、大胸筋下法が、より深い部位に入れるため、見た目、触り心地ともに自然
なため、当院でもこの方法を主に用います。
また、拘縮といって、術後にバッグを入れたスペースが狭くなる可能性が少ない利点
もあります。
ただし、もともと胸の大きさはある程度大きくて、下垂している場合などは、あまり
深い部位に入れる必要はなく、むしろ乳腺下法を用いる法がきれいになる場合もあり
ますので、手術法の選択は、誰にでも同じ方法を採るのではなく、個別にアドバイス
していく必要があると思います。
分層筋下法というのは、学会や文献上認められた医学的方法ではありません。きびし
い言い方をすれば、「当院独自のスーパー〜法」の類の広告上の表現で、大胸筋下法
に分類されるものと思われます。
マッサージの要、不要は、方法で異なるというより、むしろ挿入するバッグの性状で
決まります。バッグには、表面が滑らかなタイプとざらざらしたタイプがあり、前者
がマッサージを要するタイプ、後者が不要なタイプとされています。
一概にどちらが優れているとはいえませんのでドクターとよく相談してタイプを決定
するとよいでしょう。
(回答者:聖心美容外科 山川雅之)
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