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鼻を高くする手術(隆鼻術)についてお伺いします。
●質問1
衝撃で挿入物がずれてしまうなどの事故はありうるのでしょうか? 例えば、テニスボールが当る、スキーで転倒する、また、風邪の時など、強く鼻をかむな、などはどう影響するのでしょうか?
●質問2
手術の失敗としてどのようなケースがありますか?(また患者側としてそれを回避する手段は?)
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北海道/32歳/男性/会社員/175cm/72Kg
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隆鼻術には、人工軟骨を挿入する「プロテーゼ法」と、自分自身の耳の軟骨を挿入す
る「耳軟骨法」があります。
「プロテーゼ法」は手術後約3ヵ月、そして「耳軟骨法」は手術後約1ヵ月間は、強い
衝撃や刺激を与えないようにする必要があります。これは、挿入したプロテーゼや耳
軟骨が固定されるのに必要な時間なのです。ですから、固定される前に「鼻がボール
にぶつかる」「転倒して鼻をぶつける」などの衝撃を与えた場合には、ずれてしまう
可能性がありますので注意が必要です。
「プロテーゼ法」では、3ヵ月で人工軟骨が繊維性膜に包まれて固定されますので、
これ以降であれば多少の刺激でもずれることはほとんどありません。
また、「耳軟骨法」では1ヵ月で挿入した耳軟骨と鼻軟骨同士がくっつきますので、
これ以降であれば強い刺激でもずれることはありません。
しかし「プロテーゼ法」の場合、医師によってはその人の元の鼻に合わないような長
い人工軟骨を挿入したり、鼻の皮膚のすぐ下(浅い場所)に挿入する場合があります
。このような場合には、異物である人工軟骨が常に皮膚を刺激し固定されませんので
、多少の刺激でも動いてしまったり、時間とともに鼻先の皮膚が薄くなって化膿した
り、最終的にはプロテーゼが外に出てくる可能性も考えられます。納得のいく手術結
果を得るためにも、経験豊富な医師と直接相談をすること、そして自分自身の希望を
きちんと話しアドバイスを受けた上で手術に臨むことが大切です。
また、鼻の手術の場合には傷が鼻の内部にありますので、風邪をひいているときやア
レルギー性鼻炎などの症状が強いときには、感染の可能性がありますので避けたほう
がよいでしょう。手術後3週間位経過して傷が完全に落ち着いてからであれば、鼻を
かんでも全く影響はありません。
(回答者:代官山美容外科 / 周 哲男)
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回答1
シリコンの場合は、周りに出来た繊維性の膜に被われていますが、衝撃の程度によっ
ては、膜を破って外に出て移動をおこすことがあります。一方、軟骨などを移植した
場合は、膜で被われることは無く、直接周りの組織とくっついています。組織には弾
力性がありますので、衝撃を受けて一時的に移動はしても、ほとんどもとの位置に戻
り、移動することは比較的少ないようです。
回答2
1度の手術で終わるのが理想的ですが、すべての手術がそのように終わるわけではあ
りません。ときには、補助的な修正手術を必要とすることがあることを説明しています。
修正できないような結果になったのであれば失敗と言えるでしょう。良い結果を得る
ためには、術前、特に術後の治療において、患者さん自身で行っていただかねばなら
ないことがありますので、そのことを理解して協力いただくようお願いしています。
(回答者:メグミクリニック / 恵 義和)
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質問1;衝撃でプロテーゼがずれてしまうことはありえます。テニスボールや野球の
ボール、スキーで転倒するなどで骨折をするくらい強く打撲するとずれることは考え
られます。しかし、鼻を強くかむなどではずれないと考えられます。というのは手術
後1カ月まではプロテーゼは緩く固定されていますが、1カ月を越えるとカプセルが
しっかりできますのでずれることはほぼないと考えられます。従って、術後1カ月以
内は要注意です。
質問2;手術の失敗としては、
1、挿入したプロテーゼが皮膚を突き破って出てくること。
2、手術部位に感染をおこし化膿すること。
3、術後の固定をしっかりしないとプロテーゼがずれること。
4、非常にまれにプロテーゼが破損すること。
が考えられます。よく説明を聞いて納得して手術を受けて下さい。
回避する方法;医師の指導をきっちり守ることでしょうか。抗生物質をきっちり
飲んだり、固定を早めにはずさないこととかです。
(回答者:ひがしやまクリニック / 東山 卓嗣)
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